十 輪 院 概 略
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十輪院は元興寺旧境内の南東隅に位置し、静かな奈良町の 中にあります。 寺伝によりますと、当山は元正天皇(715‐724)の勅願寺で、 元興寺の一子院といわれ、また、右大臣吉備真備の長男・ 朝野宿禰魚養(あさのすくね なかい)の開基とも伝えられて います。 沿革の詳細は明らかではありませんが、鎌倉時代、無住法師 の『沙石集』(1283)では本尊の石造地蔵菩薩を「霊験あらた なる地蔵」として取り上げています。 室町時代の末期までは寺領三百石、境内は1万坪の広さが あったようですが、兵乱等により、多くの寺宝が失われました。 しかし、江戸時代の初期には徳川家の庇護を受け、寺領も 五拾石を賜り、諸堂の修理がなされました。 明治時代の廃仏毀釈でも大きな打撃を受けましたが、現在、 当山の初期の様子を伝えるものとして、本尊の石仏龕、本堂、 南門、十三重石塔、不動明王二童子立像、それに校倉造りの 経蔵(国所有)などが残っています。 近年、昭和28年本堂の解体修理から、平成8年防災施設の 完成により、諸堂宇が整備され、境内は寺観を整えることが できました。 |
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